外を見ると雨は降っていない

なのに室内にいると外で何かドラム缶でも転がしているような音がしていた

仕事帰りはほとんど気にならない程度の小雨

これ以上、激しくならないのなら気にしなくてもいい

このまま酷くならないことを思いながら帰った

電車に乗るとアナウンス

どこかで点検で停車するらしい

雷で何かあったのだろうか

駅にでも止まって車両の点検でもするのだろうかと思っていた

それが徐々に速度を落とし途中で停車した

後でよく聞くと全く関係なかった

踏切の点検ということだ

踏切に誰か入ったのだろうか

そのせいもあって遅れてしまっている

途中の通過待ちの停車が短くなっただろうがそれでも遅れている

折り返しの駅で電車の扉が開く時間を確認する

スマートウォッチが壊れて秒から正確なソーラー電波時計が早速役に立つ

折り返しで乗る予定の電車の発車時刻を一分三十秒過ぎていた

期待したいのはいつもの遅れ

二分くらい遅れているのが名鉄電車の通常運転だ

案の定電光掲示板を見ると予定の電車はまだ到着していなかった

予想と違ったのは四両編成が六両編成だったこと

それによって電車を降りてから改札に向かうときにベストの位置取りにはならなかった

嬉しいいつもの電車の遅れで辻褄が合った

それも今度はこの頃なかったバスの遅延

それでも家に着くまで雨に降られず帰れたのでとりあえずよかったとしよう