ガラクタ煎兵衛かく語りき

<大休止>とは何でしょうか?

日記



英国のSF作家  J・G・バラード (1930/11/15 - 2009/4/19)
以前に度々 彼のことを書いてきた
今日は別の面からお話ししたい


簡単にご紹介

長編多数 短編もっと多数 他に自伝 エッセイ多数
(彼の原作を元に作られた)
映画
☆ 「太陽の帝国   1987年アメリカ合衆国 監督:スティーヴン・スピルバーグ」
☆ 「クラッシュ   1996年カナダ     監督:デヴィッド・クローネンバーグ」
☆ 「ハイ・ライズ  2016年イギリス        監督:ベン・ウィートリー」




はい 始めましょう

多くの短編を書いた彼だったが
その中で一連のシリーズ物が9編ありました
それらをまとめたものが 日本語で1986年に一冊の本になりました
「ヴァーミリオン・サンズ」 ハヤカワ文庫SF 九つの短編からなる連作短編集

現在は絶版 amazonで買おうとすると2200円以上(元々600円くらい)





さて これまでイントロ
言いたいこと
バラード
彼は今我々が生きている現状(AIの発達)を予見し さらにはその先を文章で提示していました
以下はバラード自身の文章から抜粋して再構成します



「全世界的に沈滞と倦怠とそして夏の盛りがつづき
われわれみんなが至福に満ちた、忘れがたい十年間を過ごした、
あの<大休止>と呼ばれる時代のさなかだった、、、
<大休止>の時代は、だれもが万事をそれほど気にかけなかった、、、

まもなく<大休止>が終わって、政府の大事業がはじまり、
すべての時計が動きだして、みんなが失われた時間をとりもどすのに忙しく、
傷ついた花びらなどに構っているひまがなくなったのだ」



さて <大休止>とは何でしょうか?
バラードは「ザ・リセス」と呼んでいます
これはリセットのことでしょうか?


◎ AI が人類の代わりに仕事をし 世界を廻す
◎ それで人類は沈滞と倦怠と至福を同時に味わった
◎ 9編の短編の登場人物は皆まともに仕事をしていない(する必要がない)
◎ 10年が過ぎる頃 <大休止>は終わる
◎ また人類は動き始める



 
CHAT GPTやら何やらが 私達の周りで幅を利かせつつあります
バラードの世界では 10年後には元に戻ると書いてあります
私達が生きている世界ではどうなるんでしょう?

本当にどうなるんでしょうか?
教えて バラード