サダーパリブータ
サダーパリブータは、法華経に出てくる菩薩、
漢語では。。常不軽菩薩(じょうふきょうぼさつ)と言います。
遠い昔
お釈迦様の前世に威音王如来(いおんのうにょらい)という仏さまがおられた。
この如来は聴く者に応じてさまざまに法を説かれる。。
そうしてすべての衆生に悟りを開かせてお亡くなりになったのですが、その寿命はとても長かった。
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如来がお隠れになると、おごり高ぶりに陥った僧侶が威勢を持ちましたが
そこに常不軽(サダーパリブータ)という菩薩が現れます。
この菩薩は説法をするでもなく、自身の為の経典の学習するでもなく、
ただ会う人会う人に手を合わせてこう言うのです。
「わたしは、あなたを軽んじません。あなたは菩薩の行をして、悟りを開かれる方だからです。」
悟りを開けるという証明を与えられるのは、如来(仏様)だけであることから。。
これを聞いた人の中には怒りだす者もいて、
サダーパリブータは避難され、棒で打たれ、石を投げつけられるのですが、
どの様に迫害されても、ただ遠くに逃げて。。
「わたしは、あなたを軽んじません」と繰り返すのです。
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そんなサダーパリブータに死期が訪れたとき
天より聴こえ注いできたのが
威音王如来の説いておられた法華経なのです。
サダーパリブータの体は清められ
ほぼ無限の寿命を得て、その後「法華経」を説いてまわり
衆生を悟りに導いて行ったのでした。
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場面により、また状況により。。
必ずしも人と向き合うのが容易でないなら。
ひとまず気持ちの中で
「わたしは、あなたを軽んじません。」
と唱えてみてはどうでしょうか?
230811記