コーヘイ

重賞展望

日記


秋華賞でリバティアイランドが牝馬三冠を達成して今週の重賞は牡馬クラシック最終戦の菊花賞と富士Sの2つ。

【菊花賞】3年ぶりに京都外回り3000での開催。不良馬場の超消耗戦になった17年、ペースが緩みまくってほぼ直線だけの競馬になった18年とイレギュラーはあるけど基本形は道中、特に中盤はゆったりしたペースで流れ、下り坂に入る残り4F地点からのロンスパ戦という京都らしいラップ構成。最初のコーナーまでの距離が短いことやコーナー6つということで内有利(枠は比較的満遍なく来てるように見えるけど特殊やった17,18年を除けば勝ち馬はほぼ5番以内の内枠)。差しも決まるけどアタマまでとなると道中ロスなく進める必要はある。阪神内3000と比べるとスタミナの要求値は低く、上級条件の中距離戦でも勝てるくらいのスピードが必要(勿論最低限のスタミナは必要やけど)。血統では春天もそうやけど京都外回りの重賞はサンデー系の独壇場で京都に戻った今年の春天も1,3番人気が非サンデー系やったけど1~3着をサンデー系が独占。あとは高速決着が目立った2010年代前半はスピードの血を併せ持つ馬が目立ったけど改修前数年は欧州スタミナ血統を併せ持つタイプも目立った。この辺りは馬場を見て柔軟に考えたい。

ソールオリエンスは能力的にはこの世代の牡馬では最上位と見て良いはず。ただレースセンスがなく、位置は取れへんしコーナーリングも下手。3~4コーナーを加速しながら下る京都の坂は不安材料やし、後ろから外を回して良いようなレースでもないからね。血統や馬体から距離延長もプラスやとは思えへん。リバティみたいに抜けた能力があれば勝てるんやろうけどそこまで抜けてるわけでもないだけに悩ましいとこやね。タスティエーラはスローのダービーに勝ったけどこれは位置取りの差が出ただけで本質的には斬れるというよりは先行してしぶとく粘るタイプ。馬体なんかはスラっとしてて距離はこなせそうやけど気になるのは休み明けかな。ぶっつけでGⅠ勝つのが当たり前になった現代でも菊花賞はステップを使うのが一般的で、1番間隔が開いてた菊花賞馬は7月以来やったフィエールマン。この馬は5月のダービー以来やからね。本来は1度使いたかったけど状態が上向いてくるのが遅れて使えへんかったって話やし、心肺機能が出来上がってるかどうか。サトノグランツはエンジンのかかりが遅いけど長く良い脚を使えるのが特徴で、神戸新聞杯も他馬が落としたラスト1Fの持続力で差し切ったレース。そういう馬だけに下りを利用して加速出来る京都適性は高いはず。逆に仕掛け所が遅くてラスト1F速くなるとキレ負けするとは思うけどそうなりにくいレースではあるからね。胴の長い体型で距離延長も歓迎。舞台適性は1番やと思う。ファントムシーフは斬れる脚はないから前に行くのは正解やとは思うけど筋肉量が多くて燃費の面で距離延長はどうかなと。ドゥレッツァは母父モアザンレディで馬体も伸びやかさに欠けるから距離延長で良さが出るとは思いにくい。前走も翌日の2勝クラスより時計が遅いし能力的な裏付けにも欠ける印象。穴ってわけではないけど面白そうなのはまずハーツコンチェルト。前走は速いラップを刻んだコーナーで外を回したのが敗因で能力的には劣ってへん。内を立ち回れるタイプではないしハーツ産駒は菊花賞の成績は良くないけど人気を落とすなら。あとは血統を見たらびびるけどレースぶりからは距離はこなせそうでしぶとく脚を使えて京都適性はありそうなサヴォーナ、菊花賞は逃げ馬の成績が悪いレースではあるけど単騎で行けるならリビアングラスあたりを挙げときます。