セカンド

遠い記憶

小説/詩

遠く遠く

記憶の果てをたどっていく

そこに居るのはあなた
うつむき加減に笑っている

決して私の方を見ないで
佇んでいる

口元が微かに動く
さよなら

雨が降ってきた
強く

それでもあなたは動こうとしない
濡れそぼったまま何処かを見続けたまま

私は立続けている
声もかけられずに同じ雨の中に

私たちは立続けている
同じ冷たさの中に

泣きながら
決して触れることはせずに

https://youtu.be/2qJnqZenIFY?si=CajDj8_FMsujgoSI