ウイルス戦争 神は死んだ

妖刀 さゆき

merchu(メルチュ)

PC遠隔操作事件

パソコン/インターネット

https://toyokeizai.net/articles/-/178479

ネットで犯罪者の本名を書くなという風潮があるのでハッカー男Xという表記にする。

ハッカー男Xはエイベックスのまネコ騒動で「エイベックス社員を殺害する」と予告し、他にも犯罪予告を複数行ったこともあり逮捕された。
実刑判決 懲役1年6ヶ月。
この事件でハッカー男Xは会社をクビになり、警察を逆恨みしていたという。

のまネコ騒動で天才ハッカーのハッカー男Xは自分で犯罪予告をするとIPアドレスでバレることを学んだという。

それならば他人に犯罪予告をさせれば良い。

ハッカー男Xは「小技ですが」と言いながら他人に自分が作った犯罪予告プログラムをダウンロードさせた。

この犯罪予告プログラムは遠隔操作で特定の掲示板などに犯罪予告を書き込む機能があり、さらに予告後、問題のプログラムは自動的に削除されるように仕組んだ。

この犯罪予告でぬれぎぬを着せられた人々は警察に尋問され無理やり自供させられたという。

警察が次々と冤罪で逮捕していくやり口を見てハッカー男Xは一人で腹を抱えて笑っていたのだろう。

この後、ハッカー男Xは種明かしとばかりに「犯行声明メール」「自殺予告メール」「謹賀新年メール」「延長戦メール」を送りつける。

数々の犯罪予告は実は自分が作った遠隔操作プログラムが原因だったと暴露したものだから、たまらない。

警察は何人も冤罪で逮捕し、無理やり自供させていたのだと世間に暴露。

これで警察の威信は揺らいだことだろう。

ハッカー男Xは山の山頂や猫の首輪にマイクロSDカードを仕込んで、警察に探させた。

警察は猫にSDカードを取り付けたハッカー男Xが怪しいと目をつけた。

よくよく考えれば、彼は のまネコ騒動で逮捕された前科者なのである。

警察がハッカー男Xを捜査しているぞ、とマスコミに漏れたものだから警察は慌ててハッカー男Xを逮捕。

その後、保釈されたが 自分が犯人だとバレそうだというのでハッカー男Xは相当に焦っただろう。

裁判になったが、証拠があまりない事もあり、このまま推移すればハッカー男Xが無罪になる可能性もあった。

ハッカー男Xに保釈金を出してやった母親は「早くYOUちゃんの無罪が証明されたら良いのにね」と声をかけるのだった。

これ以上、母親に迷惑をかけられないと思ったハッカー男Xは自分を落とし入れた真犯人がいるのだと、メールを送信。

この真犯人は「ハッカー男Xを犯人に仕立て上げたのは自分だ」と言う。

そう言えば、遠隔操作で誤認逮捕していた警察の失態があった。

ひょっとするとハッカー男Xも遠隔操作の被害者ではないかとマスコミは困惑した。

ところが警察はハッカー男Xを遠くから監視していたのだ。

河川敷に携帯電話を埋めるハッカー男X。

その携帯電話が自動発信で「本当の真犯人は俺?だ。ハッカー男Xも遠隔操作プログラムの被害者」とメール送信した訳だが、警察は河川敷の携帯電話を掘り起こしていた。

こうして真犯人としての動かぬ証拠を出したハッカー男Xはもう駄目だとばかりに自殺しようとしたが、自殺できるわけもなく。

結局、彼は有罪になり、また刑務所に放り込まれた。

ハッカー男Xは天才ハッカーだったかも知れないが、犯罪者としては素人だったという他ない。

ハッカー男Xを保釈するために出した600万円は没収され、有罪になり懲役8年。

彼の母親の暮らしは苦しくなっただろう。

自分の息子を信じて必死に支えた母親が可哀想でならない。