ゴブリンスレイヤー
原作は、オンライン小説らしい。
動画サイトで観られるアニメです。一応R指定かも?
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「剣と魔法の冒険譚」って、
世界を脅かす魔王を勇者一行が協力して倒すのがお決まりですよね。
さんざん描かれてきた冒険者物の、いわゆる定番の流れだけど、
でもこれって、必ず取りこぼされる人が出てきますよね?
と言うのが、この話の目線。
勇者一行は、世界を救うかもしれないが、
必ずしも人々全てを救ってる訳では無い。。
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ゴブリンスレイヤーと渾名される主人公は、ギルドでゴブリン退治ばかり請け負っている。
左に円盾を括り、右は研いで寸を詰めた剣、小汚い革鎧に鎖帷子。
街なかに居ても装具を解くことは無く、とても寡黙だ。
その様子や、小物ばかり請け負う彼を見て嘲る者さえいる。
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実際ゴブリン討伐の依頼というのは、近隣の貧しい村から出されるものが多い。
華々しい功績になる訳でもなく仕事の割に報酬も良くない。
結果、駆け出しの冒険者に割り振られる依頼になるんだけれど、
なめて掛かって準備を怠った冒険者が全滅することも度々ある。
そう、ゴブリン数匹なら普通の人でも倒せる。
そんな話は、よく聞く。
でも、それは群れからあぶれた数匹の話で。。
巣穴で群れを組んでるゴブリンは、組織戦をするんだよ。。
彼らは、弱いが学習する。
一匹でもうち漏らせば、やられたことを絶対に忘れない。
学習して、さらに狡猾になる。
そうして巣穴に入り込んだ侮りこかした冒険者を、
男は頭を叩き潰して喰らい、女はさらって凌辱する。
ゴブリン程度と討伐を後回しにしてれば、
群れは大きくなり、やがて近隣の村が襲われる。
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そんな、取りこぼされた人々を誰も救ってはくれない。
勇者は、世界の救済に手一杯。
ゴブリン程度に街の兵士が差し向けられることもない。
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ゴブリンスレイヤー自身、そういう取りこぼされた者の一人だったのね。
彼は、屈強ではあるが只の人。
何も出来なかった絶望感や無力感を抱え、
激しい復讐心と使命感からゴブリンの殲滅に命を掛けている。
必殺技があるわけでも、根性で切り抜ける訳でもない。
そう、これは、
只の人が只の人を救う話なんです。
240219記