コブシ
私は、小学校の中高学年の成長期を、北海道有数酪農地帯で育ちました。早春の季節、忘れられない風景があります。周りに拡がる、長く厳しい冬を耐え抜いた、深い森。まだ色のない、この季節に、いち早くその存在を現す白い色。
それは、コブシの花。早春に、いち早く春の到来を告げる、圧倒的なその存在感。何故か、私の遠い記憶の中に、住まいを出た時に認めた(白い花)は、今でもハッキリと残されています。家を出ると、左側にキリスト教の教会。牧師は、関西[神戸?)から来た中年女性。その前の一本道が、牧場の中を、ぬうように続いていました。
楢、柏、白樺の山道を抜けてると、行き着く先には、野鳥の聖域、沼が広がっていた。捕虫網を手に、昆虫採集で、駆け巡りました。夏は、ハスカップ、野いちご、秋は、茸、冬は、牧場でのスキ.ー、氷結した沼でのスケート等など。
この様な思い出が、今、この南房総での森作りにも、少なからず、生かされています。それはここに移り住んで直ぐに、コブシの木を植えた事です。五本、植えました。いま、花の盛りを迎えています。そのうちの一本は、数年前、ある事情が在り、弱り掛けました。が、今は回復して、彼も勢を取り戻し、元気になりました。
私は、今朝も、家内と二人、Breakfastを嬉しみました。勿論、チャム、お蝶、カクタスを交えています。そして、これから、チャムをお供に、朝の早朝散歩に出かけるところです。チャムは(亀様)に挨拶を!。私は、今、夫々が、溢れんばかりに白い花を咲かせているコブシ達のご機嫌を伺いがてら、色々と会話を楽しんできます。