ツツジの話#1
今朝は、我が庭や周囲の森は、気持ち良さそうに霧雨を浴びている。しかし、それほどの降雨にはならないだろう。上空を見上げても、雨雲が暑く垂れ込めてはいない。テレビの天気予報では?。残念ながら、記憶に御座いません。
私は、昨日の早朝散歩の際に、挨拶を交わし話をした、ツツジの事を考えている。彼は、それは見事に、満開に紫の花弁を付け咲いていた。
私 (綺麗に咲きましたね)
彼 (有難うございます。この季節の到来を、
心待ちにしていました。それが嬉しくて)
私 (君との出会いをよく覚えているよ。旧甲州
街道の街路樹であるマロニエの下に息づい
ていたんだよね。市の委託を受けた植木屋
さんが、剪定作業をしていた。季節は、夏
終わり、初秋だったよね)
彼 (そうでしたね。カットされた小枝は、後で
業者の方が、回収作業をしていたんだ。
でも、僕は、そこからこぼれて、路上に、
置き去りにされてた。寂しかった。でも、
そこに、通りかかった貴方が、私を拾い
上げてくれたんだ。とても、嬉しかった)
私 (確か、長さ10cm程の、小枝だった。貴方を
作業中の方に、良いですか、と、OKを貰い
自宅に連れて帰り、鉢に植えて育てた)
ツツジ君は、私との会話をここまで繰り返すと
宇宙の一点を見つめるかのように、一瞬黙り込んだ。それから、一言、このように呟いた。
○あの時、貴方に助けてもらわなければ、誰かの足で踏まれるか、あるいは、そのまま野晒しにされて干からびていた事でしょう。それに、今こうして、こんなに素晴らしいお庭で、生きています。いや、活かされております○
⚪本当に有難うございます。深く感謝します⚪