戦え!!ぽん家 ぽみ平勃つ!
今、目の前で信じられない光景が繰り広げられていた…
ぽみ平の目と鼻の穴と口以外の皮膚が顔パックの如く剥がれ、
はげちゃびんで頭頂部に一本の毛しかなかった頭の皮膚が剥がれて
ふさふさの黒髪が現れ、蝶が蛹から脱皮するかの如く背中が割れ、
椪柑の刺青が施された若々しい背中が盛り上がった。
そして…
ドンッ!ドンッ!ドンッ!
という効果音でも聞こえてきそうな勢いで身長が急激に伸び、
ぽみ平は高身長のイケメンと化した。
その手には先程までかけていた眼鏡が握られているがその眼鏡には
目が描かれていた。
親父の眼鏡…やっぱり眼鏡に目が書いてあったんだ…
ぽん太は項垂れた。
「うう…ぽみ平…その姿は一体…」
「儂は先の大戦の後、MISOPETHA-PONSを施されたのぢゃ‼」
「MISOPETHA-PONS‼神々の仮死の法といわれるあの
MISOPETHA-PONSか‼」
「そうぢゃ!本来は家族全員でかけるべき封印が儂1人でかけた
不完全な封印となったため遠くない未来に封印が解けることは
分かっておった。そこで儂は神に祈りを捧げ、神託を賜ったのぢゃ。
来るべき戦いまで力を蓄え、後進を育成せよとな。
そしてMISOPETHA-PONSを施された儂の心臓は1年に10万回しか
動かなくなった…」
「バ…バカな!10万回とは1日の平均的鼓動ではないか!
そ…それでは!」
「そうぢゃ!50年という歳月は儂の肉体にとっては50日間でしか
なかったということなのぢゃ!」
「むうぅ~~っ。50年がたった50日とは…まるで精神と時の…
いや…何でもない…」
「今の儂は神の力に届かんとするくらい極限まで力が高まっておる。
名付けてゴッドマッ…」
「ス、ストーーップ‼それ以上言うと某玩具メーカーに
訴えられるからやめろーー!」
ぽん太は全力でぽみ平のセリフを遮った。
お…おかしい…この状況、どこかで経験した気が…(‐”‐;)
「そ、そうか?ならば…今の儂は絶対無敵!まさに雷神の王と
呼ぶにふさわしい。差し詰めゴッドライジン…」
「だから訴えられるからやめーーい‼」
「うるさい奴ぢゃな~。ならば儂は不死鳥の如く蘇った!
だからゴッドフェニッ…」
「σ( ̄∇ ̄;)でもリアルタイムで見たことがないくらいネタが
古すぎるっちゅ~~ねん!普通にゴッドぽみ平でええやろ!」
ぜい…ぜい…まさかこの後のキメゼリフを噛むなどということは
ないだろうな…ぽん太は祈らずにはいられなかった。
「仕方ないな…まあいい。今の儂は今までの儂ではない!
ぽみ平を遥かに超越したゴッドぽみへ(||´д`)o=3=3ゲフンゲフン」
ちくせぅ…此奴大声を張り上げすぎたせいでむせやがった…
ぽん太は両手両膝を地につけ、力なく項垂れた。_| ̄|○
そんなぽん太をよそにぽみ平は普段使いには似つかわしくないと
言われていた無骨なベルトを露出させ、これまた今となっては
誰も使っていないような普段使いの回転スライド式のガラケーを
取り出し、画面を回転させてポチポチボタンを押し始めた。
親父…こんな時に誰に電話をかける気だ?
ぽん太は首を傾げた。
ボタンを押し終わると
「スポンディングバイ」
抑揚のない機械音が響いた。
そしてスライドを戻してガラケーを高く掲げ、
「椪身!」
ガラケーをベルトに縦にセットし、横に倒すと
「ポンプリート」
抑揚のない機械音が響くとガラケーから発した光がぽみ平を包み、
光が収まった跡には紫色の大きな目が特徴的な黒い強化装甲を纏った
ぽみ平の姿があった。
「儂!参上‼」
ぽみ平はドヤ顔で決めポーズを取ったが、
「「「「な、何か違和感しか感じない気がするのは何故…⁉」」」」
ぽん太達は思わず脱力してしまった。
「なるほど…強化装甲を変えたのか。」
「日立キッドは前の大戦で大破してしもぅたからのぅ。
これが今の儂の強化装甲、椪座ぢゃ!」
「面白い。かつての力を取り戻したぽみ平の力、とくと見せて
もらおうか。」
後ろに控えていた三人がローブを脱ぎ捨てた。
「あ、ああ…お前達までポンデスの軍門に下ったというのか!
ぽん奈姉!ぽみ代!そして…ボンクラ!」
「誰がボンクラだ!(╬ಠ益ಠ)ゴルァ!!」
「悪い。悪い。ぽん蔵ぢゃったな。」
「ぽん吉。ぽみ平の相手はぽん蔵達が引き受ける。ぽん吉は禁断の間を
破壊しに行け。」
ぽん吉はその場から離れようとした。
「それが貴様らの目的か!そうはいかん!」
ぽみ平はぽん吉を追いかけようとした。
「おっと!お前の相手はぽん蔵達だといったはずだ。」
そこへぽん子Ⅱとポンシロウが立ちはだかった。
「親父。ここはぽん子Ⅱ達が引き受ける。親父は彼奴を。」
「今代の戦士か。ぽみ平の兄のぽん蔵だ。」
「姉のぽん奈よ。」
「妹のぽみ代ですわ。」
「名乗られた以上、返さねば失礼に当たるな。ぽん子Ⅱだ。」
「ポンシロウだ。」
「今代の戦士と一戦を交えるのもまた一興。
吹けよ椪、椪、椪!椪身忍者椪!」
ぽん蔵は赤と白を基調とした鷹のようなマスクの強化装甲を纏った。
「風よ!光よ!忍法獅子椪化!怪傑ライポン丸!」
ぽん奈は赤を基調とした白いライオンのマスクの強化装甲を纏った。
「タイガー・スポンク!鉄人タイガーセポン!」
ぽみ代は青を基調として胸に銀色の稲妻模様が入っていて虎のマスクの
強化装甲を纏った。
「それがお前らの強化装甲か。ではこっちもいくとしよう。
ポーンクリスタルパワー!メーイクアーップ!」
ぽん子Ⅱは白を基調としたどう見てもセーラー服にしか見えない
強化装甲を纏った。
「椪然!ポンバイザー!」
ポンシロウも銀色に光り輝く強化装甲を纏った。
「「「「「いくぞ!」」」」」
五人の戦いが始まり、そこかしこで爆発が起き始めた。
□
「ぽん吉の思い通りにはさせん!」
ぽみ平は再度ぽん吉の前に立ちはだかった。
「ぽん美!お前はぽん太を連れて禁断の間へ行け!」
「ど、どういうことだ?親父。」
「まだ早いがこの戦いに勝つにはぽん太の封印を解くしかない。
禁断の間に行ってぽん太の封印を解くのぢゃ!」
「で、でも、禁断の間の場所は知らないよ?」
「お前…舎利椪の封印を解いたんぢゃろ?ならば行けるはず!」
「な…!親父。知ってたのか?」
「儂はお前の父ぢゃ。気づかんはずがなかろう?さあ、行けー!」
「わ、分かった。行くぞ。ぽん太。」
ぽん美はぽん太の腕を掴み、踵を返して走り出した。
「ちょっと。ちょっと、ちょっと。」
ぽん太はその場を離れることに後ろめたさを感じているように
見せかけて内心では体よく逃げられてラッキー♪とほくそ笑んでいた。
「ぽん吉よ。これで全て対等ぢゃ。」
「いいだろう。対等になったのか試してやろう。くらえ!ぽみ平!」
ぽん吉が光の玉を放ち、
「くッ!」
ぽみ平もこれを迎え撃った。
ガカァッ!
お互いの攻撃がぶつかり
シュオオォォ…
中間でくすぶり続けた。
「どうぢゃ?ぽん吉。もう一度中間でくすぶるパワーを
押し切れるか?」
「う、うう…まさしく見事に内なるパワーも甦っている…
だがこれでは一番恐れていた事態に陥ってしまうぞ…」
「お互いのパワーが完全に対等になった以上、
椪日戦争(ポンサウザンドウォーズ)に陥るかそれとも…」
「二人とも消滅するかのどちらかだ。そうなる前に倒すまでよ!
くらえ!ぽみ平‼」
「バカめ!自ら消滅を望むか。ぽん吉‼」
「ポーンライトブラスター!」
「ヨンダーブレイク!」
お互いの技がぶつかり合い、爆炎が立ち上った。
つづく
優愛加
2024/05/16 18:59:36
このようなストーリーを書ける貴方が凄い・・・・
ミィーコ♪
2024/05/11 22:28:33
登場人物のお名前が似ていて頭がこんがらがってます(^-^;
ぽみ平さんがイケメン♬
イケメンは強いですよね?
次回も楽しみにしています
さくら
2024/05/11 20:21:57
ぽみ平さんて髪の毛が無かったはずなのに・・・と読んでいったら、こういう訳だったのですね。お兄さんがぽん蔵さん、その他いろいろ覚えきれないくらい・・・。今回は登場人物が多いですね^^;
次回をたのしみに・・・^^
ごえ
2024/05/11 07:20:58
すごいなあ…
こういうの書けて…
尊敬…