【改装】運河の街
小さな船を操って、潮風と広がる海原を楽しんだ後は
そのまま運河のある街に寄港する。
青い水を湛える運河と白い建物や橋のコントラストが美しい。
運河沿いに植えられた花も咲き誇るこの街に
しばし滞在するのも良いかもしれない。
運河の見える宿で、ぼんやり行き交う船を眺めてゆったりと。
でも一番魅力的なのは自分の船だけどね!
舳先になるアイテムがないーっ(泣)
奥にあるのは橋です。
喫水線とマストの高さでは潜れないとか言わない!
いつかポント・ヴェッキオ作るんだ、私。
(なんのフラグ?)
運河のある街というと、
真っ先に思い浮かぶのがヴェネツィア。
塩野七生の『海の都の物語』と
森川久美の『ヴァレンチーノ・シリーズ』のせいで
ヴェネツィア共和国に恋をして。
まあ、未だかの地に行ったことはないのですが。
愛がありすぎて溢れすぎると却って行けないって
心理はどうなんでしょう。
運河のある街というとアムステルダムもですね。
停泊している船に住んでたりするんですよね。
そこに憧れを感じるものの、治安的にあまり行こうとは思わず。
船は好きです。
というか、父娘揃って帆船時代の海洋冒険小説が大好物。
帆船には浪漫しかない。
ただし。
乗り組みたくは絶対にない。
航海の最中、水は腐るし、保存食に蛆は湧くし、
脚気だ、疫病だ、反乱だ、男色だとろくなことがない。
……最後のやつですか?
船には野郎しか乗ってないんで。
でもそれ書いたので読んだことあるのって
『海の風雲児/Fox』シリーズくらいだけど。
シリーズ冒頭でいきなり主人公が出くわすという。
とっても美しくない組み合わせで。
当時まだBL読めた頃だけれど
衛生面でも最悪な船上での汚いおっさん同士。
需要、需要は一体どこに…!?
あ、このシリーズ、普通に面白いんで。
翻訳されたのが9冊で未訳が5冊くらいあるんだが。
うん、絶版に決まっておろう。
読むなら図書館か中古でどうぞ。
日本に紹介されている帆船ものは、
とにかくまず翻訳者が「いない」。
高橋泰邦氏とその一門からしかおそらく翻訳されてない。
何せ、帆船は特殊用語が多いから。
時代背景としてはネルソン提督のトラファルガー海戦前後。
当然、歴史背景の理解も求められるわけで。
主人公は基本的に英国の海軍士官。
敵国としてフランス、そして独立戦争前後のアメリカ。
時代を遡ったら対スペイン海軍のアルマダ海戦もアリだけど
英雄ネルソンがいるのがやっぱり大きいのだ。
面白さがね、全然違う。
地中海に大西洋が舞台になるんだけれど、
当然、航海には時間がひたすらかかる。
無事に生き延びて帰国したとしても、
国に残された家族や恋人との関係は当然冷えるし。
(温めている時間がないとも言う)
未婚の場合、とにかく出会いがない。
そうなれば、同じ船に乗る仲間こそ家族、
ってことになるんだけど、
ずっと同じ船に乗り続けることもできなくて。
気の合う仲間をなんとかして同じ船に……!
この前提がまず厳しすぎるという。
これが何故かイージーなのが『ラミジ艦長物語』。
まあ、ストレス少なくてそれなりに楽しめる。
主人公たちはたいてい士官なんでまだマシなんだけど、
一般的な平民の船乗りは悲惨。
まさしく「戸板一枚」の下が大海原。
逃げたくても逃げられない。
そも、誘拐同然に船に連れ込まれている。
死亡率も高いし、出航したら年単位で故郷に帰れないし、
給料も命も安い。
ガレー船の漕ぎ手もイヤだけど
帆船時代の水兵さんもやっぱりなりたくはない。
でもフィクションなら面白いからね!
この手の先陣切った『ホーンブロワー・シリーズ』が
やっぱり一番知名度あるけど、
おすすめは『ボライソー・シリーズ』だよ!
自分でも何書いてるか分からなくなってきた。
プレ企画、やります。
このあとすぐ。