モリバランノスケ

続・読谷村の小蝶

日記

穏やかな東シナ海を展望する、見晴らしの良い丘の上に、ログハウスが建っている。オーナー
は、南房総の夫婦に比べると、一回り若い年齢の夫婦である。両夫婦は、Fホームのログ仲間だが、国産コーヒーを栽培する仲間でもある。

今、これから、FamilyはBreakfastを始めようとしている所だ。集まった面々は、夫婦、大型犬(秋田犬)のシロ、ヤンバルクイナのクイナ、旅の途中立ち寄った小蝶とクモ吉である。小蝶の前には、南房総から、連絡があったのか、土地の窯で焼き上げた皿(ハイビスカスの絵柄)に、蜂蜜とメープルシロップが垂らされている。

銘々が、それぞれに、Breakfastを堪能した後は、愉しい談笑Timeが始まった。先ず、主人が、小蝶に言葉を掛けた。

主 (読谷村を訪れての感想は、どうですか?)
蝶 (とても素敵な自然環境に感激しています。
  丘の上から見渡す景色は、絶景ですね!。
  ログハウスの背後に拡がる豊かな森も!)
主 (貴女の母親、お蝶は、この森をとても気に
  いっていた。クイナの案内でよく出掛けた)
蝶 (私も、あの森に分け入ってみたい。クイナ
  さん!。案内していただけますか?)
ク (勿論ですよ!。お蝶のお嬢さんとあれば、
  私の方からお願いしたいぐらいです)

主人は、(所で、二人の会話に水を差す訳では無いが)と、前置きして、少し神妙な表情で、話し始めた。

○今日、6月23日は、沖縄の人達が、地獄の限りを押し付けられた沖縄戦、終結とされる日だ。あの日から79年です。御魂に、お祈りしよう○

聞いていた、周りの皆は、少し緊張しながら、
何処か沈痛な面持で、主人を見詰めている。

そして、頭を下げて、静かに黙祷を捧げた。