【お話】空へ。歌を。
星のかけらと魂の歌が、水底から空を目指していく。わたしはどこにいるの。あなたはどこにいるの。
もらったステキコーデ♪:23
蝶は、魂を運ぶもの。むかし、ギリシャではそう信じられていた。
ここに落ちた星のかけらを、空に還しに来たのだけれど。
ひっそりと、
けれど、うねりとなるほどに、
嘆きの歌が、渦巻いていた。
水底の神殿から、
空へ、道を示しましょう。
明るい方へと、自由になって、
はばたけるように。
歌を。
ただ、贈りましょう。
聞こえるのは、蝶のはばたき。
見えるのは、輝くなぐさめと祝福の光。
その中で、歌い続ける。
わたしは、どこにいるの。
あなたは、どこにいるの……。
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蝶が魂に関係している、という考えは、古代の中国にもあったみたいです。
荘子の胡蝶の夢、という話に、夢で蝶になってひらひらと舞っていたが、目が覚める。自分は人間なのか、本当は蝶で、人間になった夢を見ているのか、と悩む話があります。