夫のご機嫌がワルい時は
夫のご機嫌が悪い。もう昼くらいから嫌な顔してる。そういう時は、キッチンにいって、小麦粉をうっとく。先手をうつ、というけれども、小麦粉を打つ。
夕方ごろ、もう限界といわんばかりに、「もう~~~」とイライラしてきた。そういう時、夫にこういう。
「てづくりうどん………食べる?」
そういうと、なぜかゴキゲンになってくれる。なんて単純なんだ。と、こんな事でご機嫌になってくれるなんてと大感謝だ。
手作りうどん。最初に練って寝かせた生地。にんじんと牛乳を練りこんで、栄養もとれるようにしといて、ゆがいてめんつゆと、百円コーナーで売ってたネギとゴマの薬味をふりかけて、お手軽お手頃手作り手打ちうどんが完成。もう少し気温が低くなったら、卵を練りこんでもいいけれど、夏はちょっと敬遠。
手作りうどんは、超保守なご老公をちょっとウキウキさせるパワーがあるらしい。気分が落ち込みそうな人が、少しうれしそうになって、よかったよかった。食べ終わった後、
「美味しかった?」
ってきいてみたら、普通そこで、「おいしかったよありがとう」くらいは言っても地獄に落ちるわけじゃないんだから、言えばいいのに、
「う~ん。少しかたかったな。うどんってより、刀削麺って感じだった。」
とのことだった。絶対ありがとうと言わない日本男性というのか…。妻がまずいもの作ってるのにまずいものをまずいといわず、美味しいと言う事で大変な事になると思ってるのか…なんだか味について大真面目に大正直な夫に、失礼なやつだとは私は思わないのだった。なんだかいいなぁと思ってしまうほう。
私の作るうどんは、うどんというより、すいとんみたいな麺だったみたい。でも、そんなすいとんみたいなものも、たまに食べるとちょっとウキウキ気分になれるらしい。もちもちした美味しい麺はやっぱりお店じゃないと難しいです。ねりこむ野菜とか、水とか、塩分とか、うどんを自分で作り出すと、どんどん奥深い世界が広がっていく。