重賞展望
【京成杯AH】中山外1600はスタートしてから最後の直線までほぼ下りで構成されるコースで序盤からペースは流れて中盤も緩むポイントがない超のつく持続力比べがデフォルト。このレースも過去5年中、逃げ馬不在で異例のスローになった22年を除けば前傾ラップで中盤2Fも5年中3年で22秒台。序盤や中盤緩い流れになりやすい他場の1600m戦とは一線を画す特殊条件やからコース適性は重視したい。あとは昨日も触れたように馬場やね。野芝オンリーの開幕週ということで基本的には1分32秒前後の高速決着になることが多いけど20,22年なんかは時計の掛かる馬場やったから土曜でしっかり見極めたい。血統ではダンチヒ、サドラー、トニービンあたりが目立つかな。
アスコリピチェーノは前走NHKマイルCはアクシデントがなければ勝ったとまでは思わんけどあれで2着に来るんやから3着以下とは明確に差があったのは確か。少なくともこのレベルの馬が上の世代に全く通用せんことはないはず。斤量55.5キロも年上の牡馬に換算すればかなり背負わされるけど前走比で0.5キロ増なら極端にパフォーマンスを落とすとは考えにくい。気になるのはここまで中盤緩む流れしか経験してへんことかな。ダイワメジャー産駒やから速い流れは問題なさそうには思えるけどセリフォスなんかの例はあるからね。あの馬もそんなに前に行かへんって点では似た面もあるし。ディオは本命を打った前走関屋記念は2着に来てくれたけど本質的にはこういうドスローからの瞬発力戦は不向きなタイプ。それでも好走出来たのは前有利な展開や馬場が味方したことに加え、兄ソウルラッシュがそうやったように苦手な展開でもやれるだけの力をつけてきたってことやと思う。コースやメンバー的にスローにはなりそうもない今回、適性や能力面で不安はないけど懸念としては使い詰めやったダービー卿CTで明らかにデキ落ちがあった点。エエヤンは戦績や血統通り小回り急坂コースをゴリゴリ先行して良さが出るタイプ。実際2度の重賞好走はこのコースで適性は充分。ただダービー卿CT2着は特殊な展開が最大限向いたのが要因やしNZTは世代限定のレベルが微妙なレース。要するに能力面で裏付けに乏しい。人気薄ならともかく人気で重い印は打ちたくないかなと。コラソンビートはこれまでマイル戦やとちゃんと最後甘くなってるように現状千四ベスト。速い流れは問題ないし小回りも悪くないとは思うけど内枠からせこく立ち回りたいとこやね。あとはスワーヴリチャード産駒に成長力があるかどうか。穴っぽいところではまずサンライズロナウド。前走関屋記念は前有利なスローの展開を後方から最後目立つ脚を使っての0秒4差6着と内容は悪くない。気性面を考えると今回ペースが流れそうなのは歓迎やし、これまでに内回りでインを突く競馬もしてるから中山で内枠にでも入れば一層面白さはあるはず。あとはセリフォス。逃げてナンボのタイプやから今回短めの距離で前に行けるオーキッドロマンスを筆頭にグラニット、エエヤン、キャットファイト、コラソンビートら前に行きそうな馬たちとの兼ね合いにはなるけど戦ってきた相手を考えれば能力上位ではあるからね。