小説『百年の孤独』
ガブリエル・ガルシア=マルケス 著
『百年の孤独』を読みました。
数年前に
同作者の短編集『エレンディラ』を読んで魅了され
代表作である『百年の孤独』も購入して読みたい と思うも
販売されているのは3000円以上する単行本のみ。
世界的名作であるにもかかわらず
出版から約50年経っても文庫化されておらず
しかも「文庫化されたら世界が滅びる」という噂まで
飛び交っている始末で
泣く泣く諦めたのでした。
が今年6月についに文庫化。
世界が滅びる前に読んでしまえ と
発売日当日に購入しました。
仲間と共に集落を開拓するも
物事に対してのめり込むきらいがある父親。
常に家と家族のことを気に掛け
菓子の販売で一家の生計を担う母親。
金細工の仕事に打ち込み
後に世間から大佐と呼ばれることになる息子。
彼らとその兄妹
子々孫々が織りなす物語。
記憶力が試される小説です。
別人で同じ名前の人物が
マトリョーシカのように何人も登場します。
私は自身の記憶力に早々に見切りをつけ
巻頭の家系図を何度も見返しながら読み進めました。
集落の栄枯盛衰と共に紡ぎ出される
一族各々の栄枯盛衰と愛と欲望。
早世する者
150歳まで生きる者
生きながら昇天する者…
短編や中編がいくつもできそうなほど
バラエティに富んだエピソードが繰り広げられます。
南米の現実的かつ土着的ものごとと同時に
前述のようなとてつもない長寿や奇跡
魔法
予言
死者との交信
半人半獣といった
超現実なものごとがさらっと描かれ
誰もがそれらをさらっと受け入れるという
いわゆる「マジック・リアリズム」が展開され
くらくらするような幻惑の渦に飲み込まれました。
600ページ以上に及ぶ長編だけれど
終わらずにずっと続いてほしい と思ってしまうほど
没入度は高いです。
寓意を含んでいると感じる箇所も多々あるので
それらを考察してみるのもおもしろいかと。
巻末の解説で
同作者の『族長の秋』を
作家の筒井康隆さんが猛プッシュされていました。
なんと本書に輪をかけて魅惑的な内容とのこと。
ただし文庫本は絶版のようです。
復刊するまで世界よ滅びないで。
たまねぎ
2024/09/07 22:22:42
世界が滅びる前にwww
確かにそうだ、滅びる前に読んでしまえばこっちのもの!
それにしても、すごく壮大な本なんですね。
はまりそう!きっと私ははまる!
だけどこういうはまりそうなものって、読むのに勇気もいりますね。
心して読まないと。しかも記憶力ないしwww
みいちゃん
2024/09/07 12:40:38
すごい本を読まれるのですね。
要約読ませていただくだけで見識が広がります^^
私は気力が続きません(-_-;)
スターダスト
2024/09/07 12:20:30
『百年の孤独』…いまだに本棚に入れられたまま、まるで世界が滅びるのを待っているかのように、ひっそりとそこに佇んでいます。読みたいのに何故か読めないまま今に至っています。まさか僕が読んだら世界が滅びる⁈とか…。