新月

とても切ないできごと

小説/詩

嵐の日
家は跡形もなくなり
あの子は竜にさらわれてしまった
それでもあの子は最後の力をふりしぼり
なんとか竜から逃れて
家から遠く離れた海原で
見つけてもらえることを信じて
愛する人を待ち続けていたのだろう
願いが叶い
愛する人と再会できたとき
あの子は「ただいま」と言って微笑んで
深い眠りについたのだろう

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