【お話】歌は、夢をつむぐ。
歌は、夢をつむぐ。春を愛する心があれば、真冬でも薔薇は咲く。
もらったステキコーデ♪:25
歌は、夢をつむぐ。
誰も知らない、でも誰もが知っているところからやってくる、力の波に意識を向けて、
ただ、歌う。
春を、命を、愛する歌を。
心から、確信をもって。
花や小鳥はどこへ行った、と人は言う。
暖かな日ざしなんてなかったのさ、と厭世家はつぶやく。
ぼくはそれに対して歌う。確かにあった、今もある、命の歌を。
歓びがあかあかと、魂を生き返らせる輝きを。
波にのまれて、波のままに、
歌う。つむぐ。歌われる。つむがれる。
そしてこの確信は、力の波は、
いま、薔薇を咲かせた。雪と氷の季節をものともせず、
歌を聞いた人の胸に。心に。
***
春なんてなかったのさ、と言う人に、あるよ。と答える詩人。
ただそれだけが、人の世では難しい。