雲谷斎

夢をみた

日記

胡蝶の夢

このところあれやこれやと年末の気忙しさで疲れがたまっていたのか久々の午睡。

かつての転勤先部署のメンバー総勢18名でバス旅行。
昼食、しこたま飲んで食べて楽しいひとときを過ごす。
帰路ベイブリッジから振り返れば、茜色に染まる夕焼雲を背景に
富士山のシルエットがひときわ美しい。
すかさずカメラを探したけれど間に合わず。
せっかくのシャッターチャンスを逃してしまい
「残念!」と呟くと
「何やってんのーw」とつっこまれて
賑やかな歓声に包まれ目が醒める。

楽しかった!
実際にはこんな旅行したことはないけれど
でも、皆あの頃のまま。 変わらず元気そうで。

フッと荘子にある「胡蝶の夢」を想い出す。

夢の中の私が本当の私で
布団の中にいるハゲ散らかした薄汚い老人こそ悪い夢なのではないか?と。

その部署はリストラで全員散り散り、今となっては誰一人消息は分からない。

戦争、物価高、疫病、貧困、闇バイト、政治の混迷
そして迫りくる不景気…
きっと悪い夢の中にいるに違いない。