セカンド

掛け時計

小説/詩

テーブルに座っている
目の前の白い壁にある空間を見つめている

そこには時計が掛けてあった
そして二人の時間が流れていた

あなたの笑顔の後ろで
いつも当たり前のように時を刻んでいた

そして
あなたが消えた日から時計が消えた

時が消えてしまったのだ
だから恐る恐る私は時計を外した

背伸びをしながら手を伸ばした
息が苦しかった

時もわたしの呼吸も静かに止まった
部屋がこんなにも冷たいなんて

窓からは優しく冬の日差しが差し込んでいる
あなたの寂しげな残像がテーブルに映る

もうじき日が暮れる
あなたが消えた寒い夜がまたやって来る

今日も
これから