ルッコラのひとり言

ルッコラ

不慣れなもので 思いつくまま気の向くまま・・・ 

浅田次郎ワールド「降霊会の夜」

日記


浅田次郎さんのお母様のご実家が御岳山山頂にある武蔵御岳神社で
江戸時代から続く宿坊だそうです。
小学生の頃、夏休みになれば毎年訪れ
ひと夏を過ごした神社での不思議でちょっと怖い体験を書いた
「神坐す山の物語」を読み、すっかり心酔してしまいました笑。

心を澄ませば御岳山に足を踏み入れた瞬間から八百万の神々が
そこかしこにいらっしゃる事を感じる事が出来るらしいです
残念ながら以前行った時は何も感じなかったので
是非春になったら又御岳山に行ってみたいと思っていました

「降霊会の夜」は読み始めたら引き込まれて一気に読みました! 
降霊によって小学校時代のキヨとの切ない話や青年期の思い出が引き出され、
自身の感じた事と回りが感じた事の差や、忘れてしまっていた事を
高齢になって初めて気づいたりします
また、自殺や突然の死によって、所謂成仏出来ない魂がこの世を彷徨う様は
まるで体験したかのようなリアルさで迫ってきます。
肉体を失った魂に時間は関係なく
一日も1年も同じように過ぎていく
街をフラフラと歩くが
行きかう人々は皆自分をすり抜け通り過ぎて行き、
呼びかけても誰も答えてくれず、
やがて街の地下街に座り込むが、
座ってから一体どれだけ時間が経ったのか
1時間なのか何年なのか全く分からず
深い深い地の底に落ちていく。

子供の頃って大人と同じように感じたり、
ちょっと変だなと考えたりもするんだけど、
それを表す言葉を持っていないから黙っていると、
大人は「子供だから・・・」と
あまり気にも留めずに毎日過ぎていく感じです。
言えない事、言わない事、でも実は色々あるのが子供時代なんですよね。
青年期もカッコばかりつけて、無理して、
やっぱり言えなかった事、言わなかった事ばかり・・・成長してないです
じゃあいい歳になった今はどうかと考えてみれば、やっぱり同じなんですよね~ 
いやいや、大切な事を言わずに言わなくていい事言ってるかもです(。>﹏<。)

そんな気づきにもなる一冊です

さぁ、次は浅田次郎先生のどの作品を読もうかとわくわくしてます笑


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