夢香

【小説】ガラスの少女 その⑪ 病院

自作小説


――――病院

気が付くと、私は病室のベットに寝かされていました。
愛里ちゃんと浅倉さんがいました。
「湖桃先輩、大丈夫ですか?」
愛里ちゃんが聞いてくれました。
私は左手にまかれた包帯を見て、自分のしたことを思い出しました。
そして、ひとりぼっちだと...
私は、もうどうしていいのかわからなくなりました。
涙がとめどなく流れ落ちました。
ただただ、浩平の名前を呼び続けました。
「湖桃先輩!梶先輩は来ますから、落ち着いてください。」
「傷、痛みませんか?」

バタバタバタ!
「病院の中を走ってはいけませんよ!」
病室の外から看護師さんの声が聞こえてきました。

バーン!

ドアを開けて入ってきたのは浩平と大地君でした。

「浩平!」

「湖桃!」

浩平は私をしっかり抱きしめてくれました。

「もう、大丈夫だから!僕は何処にもいかないから!」
「これからは、ちゃんと、湖桃のこと守るから。」
「ずっと、一緒にいてるから。」

私は浩平の腕の中で泣きました。

私が少し落ち着いたころに、お父さんとお母さんが来てくれました。
お母さんは泣きながら私を抱きしめてくれました。
浩平は私の両親に謝っていました。
「僕が至らないせいで、湖桃さんのこと傷つけてしまいました。申し訳ありません。」
「いいえ、娘から浩平さんのことは聞いています。いつも娘によくしていただいて、ありがとうございます。」
私は安定剤のおかげもあって、だいぶん、落ち着きました。
その様子をみて、大地君と愛里ちゃんと浅倉さんは部屋をでていきました。
「お父さんお母さん、お願い。浩平と二人にして...」
お父さんとお母さんは心配しながらも、二人にすることにしてくれました。

「浩平...ごめんなさい。」
「湖桃、傷は痛まないか?」
「薬が効いてるみたい。大丈夫よ。」
「これからは湖桃の気持ち、ちゃんと話して欲しいんだ。」
「大地がなに言ったかは知らないけど、僕は湖桃が好きなんだ。」
「僕が弱いせいで、湖桃を悲しませて、ごめんな。」
「これからは、ふたりで強くなろう。」
浩平の言葉の一つ一つが嬉しかったんです。
浩平はずっと私の手を握っててくれました。



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