ヘルメス

ヘルメス

昔、昔ギリシャにゼウスという神がいました。
その末っ子の名前はヘルメス!
その800代目の子孫が僕ちゃん!
決して嘘八百ではありません。
自由気ままな僕は泥棒や山賊の守り神

新しい炎

小説/詩




その刀はどこで手に入れたのかと聞かれて

アステカの酋長は空を指差した

神からの神聖な贈り物であるかのように

誇らしげに

流星が輝いて われらに

鉄をもたらしたのだと


文明を纏った人たちは 

笑顔でそれを聞いた後

神の形相をして彼らを滅ぼした

地面から掘り出された鉄が

天空の神とその民を打ち砕いたのだ


空から来ても

地の底から来ても

鉄は鍛えられるといつも寂しい

鉄はいつも錆びたがっていたが

それが許されず

輝く鋼に鍛えられるとき

鉄は自らの鋭さを見失い

刃向かうものを鋭断した


それから時が流れ

地中深く眠っていた新しい火が掘り出され

不安げに見守る人々の前に並べられた

人間たちはそれを新しい炎と呼び褒めたたえた


炎は空からやって来た!

美しい景色は一瞬のうちの焼き尽くされ

地表は目に見えぬ死の霧で満たされ

それを悲しむものはどこにもいない!







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