☆✨Yumeha✨☆

☆✨夢羽✨☆

2023.02.18 再スタート ☆✨Yumeha✨☆

叶わぬ人魚の恋の行き先は 第5話

自作小説

彼女に会えなかった2日間、僕は虚しい気持ちで過ごしていた。

「彼女はどこかへ消えてしまったのか」そのような事まで思うようになっていた。

夜になり、いつもの海辺に行くと彼女の姿があった。僕はほっとしたのと不安が入り混じり、複雑な気持ちになっていた。

しかし、彼女は僕に会って早々泣き始めたのだ。僕は訳が分からなくなり、何があったのか聞いたのだ。

すると、彼女はこう答えた。
「実は、前に話した彼に会っていることやあなたと話しているのがお父様に見つかってしまったの。夜になると人間になって海に上がっているのも。」

更に、「どうやら、私の様子がここ数日おかしいって他の人が言ってたの。
それで、お父様が後をつけて私のことを見てたみたい。お父様に激怒されたのよ…。」と続けた。

僕のせいで彼女はお父様に叱られてしまったのか…。そう思うと、悲しさと申し訳ない気持ちが出てきた。

僕は、「僕のせいでお父様に叱られたんだよね…。本当にごめんなさい。」と謝った。

しかし、彼女は「あなたのせいではないから気にしないで。私の住んでいる世界が厳しくて嫌になって出てきたの。あなたや彼を巻き込んじゃってごめんなさい。」と言った。

「もしかして、僕や彼に会うのは今日で最後になるの?」と聞いた。

すると、彼女は「あなたたちに会うのは、今日で終わりじゃないわ。これから先も会うつもりよ。でも、暫くは会えないね。」と答えた。

僕はその言葉を聞いて、涙が出そうになったが涙をこらえながら「そっか、暫く会えないのはさみしくなるけど、会いたくなったらまた会いに来てな。」と言った。

彼女は「うん」と答えた。そして、海へ帰って行った。

残された僕はただただ泣く事しか出来なかった。家に帰ってからも僕は泣いた。気がついたら朝を迎えていた。

彼女にまた会える日は来るのだろうか??
僕はそう思っていた。


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