夏になると、食欲のリズムが少し変わります。涼しさを口に運びたくて、つい氷たっぷりのアイスコーヒーに手を伸ばしたり、冷たいそうめんをつるりと流し込んだり。けれど、大人になってからは「夏ならではのご褒美」を探すのが楽しくなりました。例えば、桃を冷蔵庫でしっかり冷やして、ナイフを入れた瞬間の甘い香りに包まれるひととき。透き通る果汁が滴り落ちて、まるで夏の午後を閉じ込めたような贅沢です。子どもの頃はかき氷に夢中だったけれど、今は果物や涼やかな和菓子に心惹かれるのだから不思議。季節の味わいに少しの工夫を添えて、今年の夏も大人らしく可愛く楽しみたい――そんな思いで、次はどんなひんやりを迎えようかと考えています。

#日記広場：夏に食べたくなるもの