ほっペタン

「レアアースPart2」

日記

「レアアースPart1」の続きです。

もちろん中国が放射線廃棄物に大金をかけて先進国レベルの安全な廃棄処理をするわけもなく、日本では考えられないような廃棄をしてしまいました。これがとんでもないことになってしまうんです。

有名なのが中国北部内モンゴルにあるパオトオ周辺。この辺りでは高準度なレイアースがたくさん取れるんですが、この採掘所では精錬後の排液を野外テーリン池、こういった簡易的なダムを作り、そのまま放射線に蓋をすることなく、さらに重金属の処理もしないままダムに放流したんです。

そうするとどうなったでしょうか?

雨風で汚染された粉塵は舞い上がり。それが雨と共に地上に降り地下に流れ込みます。あたり一体では家畜が次々と流産を起こし、牧草は枯れ。人には重大な健康被害が発生。当然井戸水は飲めなくなりました。さらにここには黄河という中国の大切な生活用水になる川が流れておりまして、ここに流れ込んだ廃液がかなり高範囲の地域を汚染したと言われております。

しかしこれはまだまだ序の口。さらには中国の南部にもレアアースがたくさん眠っていまして、この辺りの江西省ではイオン吸着型レアースと言って山ごとまるまる塩酸や硫酸で溶かしてしまって、そこから流れ出る廃液からレアアースだけを集める。こういったことをやっています。これやばくないですか?

具体的に説明しますと、まず山に上から何箇所もドリルで穴を開けてそこから硫酸・塩酸を流し込むんです。そうすると山自体ドロっと溶けてレアアースを
含む廃液が山の両サイドに流れ出るのを待つ。そしてそこに溜まった廃液からレアアースを抽出する。

こんなの素人目から見ても流れ出る廃液全てを回収できるわけないじゃないですか。そのまま下に流れ込んでいきますよね。

当然山1つ溶かすほどの大量の塩酸・硫酸、そして溶け出た超有害な重金属やウランやトリウム。これらは地下に浸透。汚染は見るみるうちに広まり、周辺の村では飲み水がドス黒くなり、フッ素濃度が異常に高くなり、作物は育たず、今度は周辺の家畜に次々と奇形種が生まれるようになりました。

そしてこの場所もまた近くに長江(ちょうこう)や贛江(かんこう)といった巨大な川が流れていまして、この流れに乗って汚染は中国全土へと拡大していきます。

これに加え、ちょうどその頃、人件費の安かった中国では世界の工場として数えきれないほどの工場が乱立。そのほとんどが汚染水を処理せずそのまま川に
垂れ流したことも重なり水質汚染は一気に加速、ドス黒く濁った川には魚が浮かび、水面からはひどいアンモニア臭が漂い、そして井戸水を飲んだ人々は次々と
癌にかかりなんとその村の罹患率というのは他の地域の100倍。通称癌の村と呼ばれる集落が複数出現するというとんでもなく汚染された地域が多発したんです。

どうですか、これ?ちょっとひどくないですか?ま、当時、こういった村に日本のテレ東が突撃取材していまして、その映像を見ると村の死亡統計には癌の文字がびっしりと並びました。なんと村の1割が癌で死亡。さらにはこの辺りの村に住む人は貧困層が多く年収が日本円でいうところの3万円前後らしいんですね。ですから村の水が危険だと分かっていても逃げ出すことができない。

そしてこういった問題は1980年頃から続いたんですが、そこから30年以上経った2013年、ついに中国政府は癌村の存在を認め、なんとその村の数全国に247箇所も
あると発表しました。

こんな悲惨なことを日本に住んでりゃ想像もできないよねって思ったのですが、実は日本も高度成長期の頃には排水を垂れ流し水俣病を始めとする様々なことをやらかした歴史があります。

ですから歴史は繰り返されるというか、高度成長の国にはあるあるなのではあるんですね。日本も十分反省すべきですし、当時日本は放射性廃棄物を
垂れ流さなかっただけマシと考えるべきかもしれません。

ちなみに話を元に戻すとですね、この癌の村というネーミングは中国の記者によってつけられたネーミングなんですが、国際避難を恐れた中国国内ではすでに
このワードを使うことは禁止されています。

そして誤解の無いように補足をしておきますと、今お話ししたことは1980年から2010年頃までの話ですので、今ではこの処理の仕方というのは随分と対策されていて、環境汚染に配慮した廃棄をしながら精錬を続けている。そういうことらしいんですが、このすでに汚染された後放射線汚染は今もそのままです。

汚染された範囲の地域というのは2度と復活はしないんです。なぜかと言うと、この辺りを汚染したのは放射性物質。

これら放射線物質にはそこから出る放射線が半分になる期間、ここまでの期間のことを半減期と表現するんですが、今回のウラン238の半減機はなんと44億6800万年、
そしてトリウムに至っては約140億500万年ととんでもない長い年月がかかるので汚染されてから数十年経ったからもう安全だというわけではなくて下手すれは人類が滅んだ後もその土地の汚染というのはずっとそのままになるんです。

そして黄河に流れ出た排水というのは回り回って最終敵に太平洋に流れ出ます。放射性配物や重金属フッ素というのは重いですので太平洋にまではほぼ届かないんですが、
ある程度高範囲で汚染が残っていると考えるとですね、中国は最近日本で取れた魚は放射線濃度が高いと言い掛かりをつけて輸入禁止にしているんですね。どの口が言うのか?って感じです。

「レアアースPart3」へ続く









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