眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

悲しみの遠景

日記

氷の溶けきったグラスの底に
沈んだ昨日の残り香を
指先でなぞる。
都会(まち)は
誰かの涙を飲み干しては
ネオンの飛沫を撒き散らす。
背中の傷が疼くのは
過ぎ去った季節のせいではない。
ただ、遠ざかる背中を
見送る術を知らなかっただけだ。
悲しみは
雨に洗われたアスファルトのように
鈍く、静かに
朝の光を撥ね返している。
言葉にすれば、嘘になる。
黙り込めば、毒になる。
俺はただ、煙草を燻らし
消えゆく輪郭を
「遠景」と呼ぶことにした。


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