眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

遠い記憶、鉄の地下道から殉教者の丘へ

日記

Abbesses(アベス)の螺旋は 深い
吐き出された煙草の煙が 鉄の通路に絡みつく
地下36メートル、重たい空気を吸って
エレベーターが地表へ、偽りの快楽へ浮上する
地上に出れば ノスタルジーの仮面を被った街角
モンマルトルの坂は 湿った石畳でできている
赤い風車の灯るエリアは 虚飾のネオンが揺れる場所
喧騒に紛れ、誰の目にも留まらずに
冷たい風を裂いて歩みを進める
石畳の隙間に沈殿した
かつての芸術家たちの残響
彼らは夢を追ったが、ここはただ
埃っぽい風が吹き抜けるだけの場所だ
テルトル広場、並べられたスケッチブックには
昨日と同じような顔が並ぶ
カフェのテラスで、エスプレッソの苦味だけが輪郭を持つ
サクレ・クール寺院が 丘の上からすべてを見下ろす
パリの街並みは 灰色の煙の中に沈んでいる
風が止まった
この場所を愛しているわけではない
ただ、行き先を失った者たちが
一時(いっとき)の休息を求めて集う場所なのだ
燃え尽きた時間を背にして
また、重い石畳の坂を
ゆっくりと下っていく


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