灰色の雨と、枯れたバラ
安物のバーボンの味は、いつも嘘をつかない
喉を焼く熱さは、失くしたものの数と同じだ
ジュークボックスから流れるのは
場違いなほど甘い『酒とバラの日々』
喉を焼く熱さは、失くしたものの数と同じだ
ジュークボックスから流れるのは
場違いなほど甘い『酒とバラの日々』
あの頃、バラは確かに咲いていた
棘があることさえ忘れるほど、赤く、鮮やかに
だが今は、グラスの底に沈んだ氷のように
形を変え、ただ冷たく溶けていくのを待つだけだ
棘があることさえ忘れるほど、赤く、鮮やかに
だが今は、グラスの底に沈んだ氷のように
形を変え、ただ冷たく溶けていくのを待つだけだ
「慕情」などという言葉は、俺には重すぎる
それは雨の夜、街灯の下に捨てられた
誰のものかも分からない、濡れたコートのようなものだ
着るには重く、捨てるにはあまりに寒い
それは雨の夜、街灯の下に捨てられた
誰のものかも分からない、濡れたコートのようなものだ
着るには重く、捨てるにはあまりに寒い
女の香水の残りが、タバコの煙に巻かれて消えていく
追えば追うほど、影は遠のき
掴もうとすれば、指の間を夜がすり抜けていく
追えば追うほど、影は遠のき
掴もうとすれば、指の間を夜がすり抜けていく
もう一杯、マスター
バラの香りは、もう思い出せない
ただ、酒の苦みと
終わらない夜の静寂があればいい_
バラの香りは、もう思い出せない
ただ、酒の苦みと
終わらない夜の静寂があればいい_