ストレス解消法⑦
リラックス効果・ストレス解消
入浴によって血行が促進されて体が温まると、自律神経にも作用をもたらすため、リラックス効果・ストレス解消につながるとされています。
自律神経には、心身を興奮状態にして活動的にする「交感神経」と、心身をリラックス状態にして休息させる「副交感神経」があり、両者がバランスを取りながら心身の健康を維持しています。40℃までの熱すぎない温度で入浴することで、副交感神経が優位になり、リラックスしやすくなります。
また、入浴時にお気に入りの香りがする入浴剤を利用することで、よりリラックス効果を高めることができるかもしれません。
むくみ解消
長時間立ちっぱなし、座りっぱなしの状態でいると、ふくらはぎを中心とした足に血液やリンパ液などが溜まり、むくみにつながります。
入浴で体が温まると血流が良くなるうえ、足に水圧がかかることで血液や体液が上半身へと押し上げられるため、むくみの解消に役立ちます。
夏バテ予防
シャワーで済ませがちな暑い時期こそ、夏バテ予防に入浴がおすすめ。その理由には、屋外の暑さと屋内のエアコンなどの涼しさによる寒暖差の影響で疲れやすいことが関係しています。
人は外気温に対して、体温を一定に保とうとするための体温調節を自律神経が行っています。この体温調節にはエネルギーが必要です。寒暖差によって頻繁に体温調節が必要になると、エネルギーの消耗が激しいうえに、自律神経の働きが乱れて体の不調が現れやすくなります。
そこで注目したいのが入浴です。お湯に浸かって体を温めると、血流が良くなり、体の筋肉がほぐれて副交感神経が優位になります。これにより、日中の寒暖差により生じた自律神経の乱れを整えてくれるのに役立ちます。
【プチメモ】今人気のサウナにはどんな効果が?
サウナは80~100℃ほどの熱気浴です。個人差はありますが、サウナによる効果は、体が温まることで血管が拡張し、血行が良くなることによる疲労回復・肩こり解消、高温の空気が全身の皮膚を刺激することによるストレス解消など、さまざまなものが挙げられます。
特に、体を温めるとHSP(ヒートショックプロテイン)が増加し、これが体に好影響を与えるとされています。HSPとは、細胞が強いストレスにさらされたときに多くなるタンパク質の1つ。細胞は高熱だけでなく疲労、血管の詰まり、虚血状態、紫外線などさまざまなストレスによっても損傷を受けますが、HSPはその損傷を受けた細胞を修復する働きがあります。
ただし、サウナによる効果はまだ研究途上で、分かっていないことも多いのだとか。同じく、どの程度のリスクがともなうのかも検証段階で、実際にサウナでのやけどやめまい・意識障害の事故も報告されています1)。
サウナの提供施設が推奨する入浴法を守ることはもちろん、高血圧や循環器疾患などの持病がある人、何らかのけがによって痛みや腫れがある人、普段健康な人でも体調が優れないときは、無理にサウナには入らないようにしましょう。
*入浴剤は入れたほうが良い?その効果とは
入浴そのものによって三大作用を得られ、効果が期待できますが、さらに入浴剤をプラスすることで、体を温める温熱作用や皮膚の汚れを落とす清浄作用を高めたり、特定の疾患への効能も期待できることがあります。
また、「一番風呂は体に悪い」と言われることがあります。一番風呂とは、浴槽にお湯をためてから誰も入っていない状態のお風呂のこと。このお湯(水道水)に含まれるわずかな塩素が、人の肌にはピリピリとした刺激になることがあります。入浴剤には塩素を中和する成分やさまざまなミネラルが配合されているため、塩素の働きが弱まり、刺激が抑えられることで、一番風呂のお湯を和らげる効果が期待できます。
なお、入浴剤の多くは、お湯の色を変えたり、良い香りがしたりするので、見た目や雰囲気を楽しみ、よりリラックスするために使っても良いでしょう。
入浴剤の種類
入浴剤は大きく「雑貨」、「浴用化粧品」、「医薬部外品(薬用入浴剤)」の3つに分類されます。それぞれ配合成分や使用目的が異なります。
雑貨
香りや色などの雰囲気を楽しむためだけの入浴剤。効果・効能などをうたうことが認められていない入浴剤は、すべて雑貨扱いになります。
浴用化粧品
浴用化粧品には、美容目的とした成分が配合されています。特定の症状や疾患に効果があるものではありませんが、「汚れを落とすことにより皮膚を清浄にする」「皮膚をすこやかに保つ」「皮膚にうるおいを与える」など、作用が穏やかなものが化粧品に分類されます。
医薬部外品(薬用入浴剤)
医薬部外品には、有効成分が配合されています。製品によっても異なりますが、主に以下のような効果効能を訴求する製品が見受けられます。
例:疲労回復、肩こり、神経痛、腰痛、あせも、うちみ、しっしん、しもやけ、痔、冷え症、リウマチ、ひび、あかぎれ、にきび
この3つのうち、浴用化粧品、医薬部外品の2つは、その安全性や有効性について医薬品医療機器等法による規制を受けています。使用する際は記載の使い方を守りましょう。正しく使うことで効果が得られます。疲労回復や肩こり、腰痛などの解消を期待して入浴剤を選ぶなら、ラベルやパッケージに「医薬部外品」の表記がある製品がおすすめです。
医薬部外品(薬用入浴剤)の種類とその効果
入浴剤に含まれる成分によっても、得られる効果は多少異なります。医薬部外品に使用される主な成分は、温泉由来成分や酵素、保湿成分、薬用植物由来成分があります。それぞれの成分とその効果を見ていきましょう。
温泉由来成分を含むもの
無機塩類系
硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、塩化ナトリウムなどを主成分とするもの。塩類が皮膚の表面のタンパク質と結合して膜をつくり、この膜が体の熱が逃げるのを防いで、入浴後の保温効果が高いのが特徴です。
炭酸ガス系
炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどとコハク酸、フマル酸、リンゴ酸などを組み合わせたもの。お湯に溶けた炭酸ガスが皮膚から吸収され、血管の筋肉へ働きかけて血管を拡張し血流量が増えます。その結果、全身の新陳代謝が促進され、疲れや痛みなどを緩和させるとされています。
清涼系
炭酸水素ナトリウム、硫酸アルミニウムカリウムなどを配合したもの。入浴後の肌にサッパリ感を与えます。メントールを配合して冷感を与えるものもあります。
酵素系
タンパク質分解酵素、パパイン、パンクレアチンなどの酵素を配合したもの。皮膚への刺激が少なく、皮膚を清浄にすることで入浴効果を高めます。
スキンケア系
セラミド、米胚芽油、エステル油、スクワラン、ホホバ油、ミネラルオイル、植物エキス、米発酵エキスなどの保湿成分を主に配合したもの。保湿成分配合で、入浴中にスキンケアを行えます。