ストレス解消法㉒
さあ実践しよう!ストレスと上手くつきあうこころとからだづくり
ストレスで起こる病気の予防のための10か条。
【第1ヶ条】自分のストレスを知っておきましょう
ストレッサー(ストレスの原因)が多くないかどうか、あてはまるものを選んでみましょう
過去1年を振り返ってみて
1.仕事や生活環境の大きな変化(転職、退職、引越し、事故、盗難など)があった
2.人間関係の大きな変化(結婚、出産、離婚、家族の死亡など)があった
3.経済的にかなり困難な状況(収入の減少、借金など)があった
過去1ヶ月を振り返ってみて
4.仕事(または家事)でやらなければならないことが多すぎる
5.1日中いつも仕事(または家事)のことを考えていなければならない
6.仕事(または家事)の環境(騒音、照明、温度、換気など)がよくない
7.やりたくない仕事(または家事)が多い
8.職場、家庭、近所等の人間関係で悩むことが多い
あてはまる数が多いほどストレッサーが多い状態と考えられます。
「はい」を選んだ数が0~2個だと、ストレッサーは普通または少ないほうです。
「はい」を選んだ数が3個以上の場合、ストレッサーは通常に比べて多いと考えられます。
ストレスの影響がこころやからだに出やすくなっている場合もありますので、ストレスを適度に発散し、休養をきちんととるように心がけましょう。
・ストレスを受けやすいタイプかどうか、あてはまるものを選んでみましょう
1.仕事や作業はきっちりやらないと気がすまない
2.責任感が強く何事にも積極的に取り組もうとする
3.人から何か頼まれると断れないことが多い
4.うまくいかないと自分を責めてしまうことが多い
5.人に気配りをするほうである
あてはまる数が多いほど、うつになりやすいタイプと考えられます。うつは、几帳面で、人づきあいがよく、仕事もできるタイプの人の方がなりやすいといわれています。自分がうつになりやすいタイプの場合、うつの初期症状を見逃さないようにし、早めに対応するようにしましょう。また、ストレスの原因をできるかぎり減らすために信頼できる上司や友人に相談をしたり、がんばり過ぎないこと、しっかり休養をとることなど、うつにならないような生活習慣を心がけましょう。
・ストレスがかかりやすい時期とその種類を知っておこう
長い人生の中で、いつも同じようなストレスがかかるわけではありません。図に示しますように、年代等によって様々なライフイベントがあり、そのためかかるストレスに違いがありますので、それを知っておくことが大切です。
【第2ヶ条】からだの管理をしっかりと行いましょう
ストレスの影響を受けやすい人
ストレスはからだの弱い部分に影響することが多いと考えられています。例えば、同じストレスを受けたとしても、血圧が上がったり、お腹が痛くなったり、肩がこったりと、出てくる症状は人によって様々です。また、図は健診時の血圧値とその後の脳卒中発症との関連をみたものですが、健診時の血圧値が高くなるほど脳卒中発症の危険度が高くなることがわかります。ストレスで血圧が上がるのは前述のとおりですが、同じストレスの影響を受けたとしても、最大血圧値が120mmHgの人の血圧が上がる場合と、最大血圧値が160mmHgの人の血圧が上がる場合では脳卒中の危険度はかなり違ってきます。したがって、高血圧、高コレステロール血症、糖尿病、胃腸疾患等、元々からだの病気を持っている人の方が、ストレスの影響を受けやすいと考えられます。
*健診を受けることの大切さ
ストレスが原因でおこるこころやからだの病気を予防するために、自分のからだでストレスの影響を受けやすい部分を知っておくこと、そして、自分のからだの健康をしっかり守ることが大切です。しかしながら、高血圧、高コレステロール血症、糖尿病などの生活習慣病は、初期には症状がないのがほとんどです。したがって、定期的に健診を受診して、このような疾患を早期に発見することが必要です。また、健診等で異常を指摘された場合、症状がないからといってほうっておかず、生活習慣に気をつけ、主治医に相談するようにしましょう。
*身体的な病気や薬にも注意しましょう
イライラの原因が甲状腺機能亢進(こうしん)症であったり、急に怒りっぽくなった原因が脳腫瘍(しゅよう)であったり、他の病気が精神症状を引き起こす場合があります。また、甲状腺機能低下症、脳下垂体機能低下症、全身性エリテマトーデスなどの膠原(こうげん)病でもうつを併発する場合があります。さらに、身体的な病気を治療中の人で、治療中にうつ症状が出てきた場合には、自分の薬にも気を配る必要があります。副腎皮質ホルモン剤やある種の高血圧の治療薬等では薬の副作用として症状が出てくることもあります。いずれの場合も、症状を我慢したり勝手に内服を中断したりせずに、主治医に相談することが大切であり、それが症状回復の近道です。
【第3ヶ条】生活習慣に気をつけましょう
ストレス予防のための食生活
ストレス予防に効果がある栄養素として正しいのはどれでしょうか?
ビタミンA
ビタミンC
ビタミンD
【答え】
正解は「2」でした。ストレス予防に効果がある栄養素としてビタミンCは代表的なものです。ストレスがかかるとビタミンCが大量に消費されてしまいます。ビタミンCをたくさん摂ることで、ストレスに対するからだの抵抗力が高まると考えられています。ビタミンCは野菜や果物に多く含まれています。国民栄養調査で1日あたりの野菜摂取量をみると、大阪府の平均は253gにとどまり、全国平均(292g)から39gも少なくなっています。都市化が進む大阪ですが、たとえばキクナ(シュンギク)の生産量は全国有数ですし、フキ、ミツバも有力産地です。また果物ではブドウやイチジクも多く栽培されています。子どもの頃から地元でとれた新鮮な野菜をたっぷり食べる習慣をつけることが大事でしょう。
また、ビタミンB12は神経に働いて、うつ予防に効果があることが報告されています。
ビタミンB12を多く含む食材として正しいのはどれでしょうか?
野菜
米、パン類
魚
【答え】
正解は「3」でした。ビタミンB12は魚介類に多く含まれ、その他肉類にも含まれています。また、魚介類に含まれる不飽和脂肪酸(エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸)にもうつ予防に効果があることが知られています。週に3回は魚介類を食べるようにしましょう。
*定期的な運動を心がけましょう
普段から身体活動量が多い人や定期的に運動を行っている人では、うつが起こりにくいことが知られています。米国の疫学研究では、1,947人を5年間追跡して調べた結果、身体活動量が少ない人は多い人に比べて、うつが起こりやすいことが報告されました。しかしながら、疲労がたまっているときに、無理に運動を行ってもかえって疲れすぎてしまう場合もあります。運動後、汗がにじみ、さっぱりした気分になる程度の運動を定期的に続けることを心がけましょう。