幕引きのルール
吸い殻が、水たまりに落ちて音もなく消えた。
それが、この長い夜の終演(フィナーレ)を告げる合図だった。
それが、この長い夜の終演(フィナーレ)を告げる合図だった。
壁の向こう側から、微かに聞こえる街の鼓動。
世界はまだ続こうとしているらしいが、
俺の物語は、この三尺の行き止まりで綺麗に句読点を打った。
世界はまだ続こうとしているらしいが、
俺の物語は、この三尺の行き止まりで綺麗に句読点を打った。
無理にこじ開ける扉もなければ、
飛び越えられるほど、この壁は低くない。
だが、それでいい。
走り続けることだけが、正解ではないのだと
この冷徹なコンクリートが教えてくれる。
飛び越えられるほど、この壁は低くない。
だが、それでいい。
走り続けることだけが、正解ではないのだと
この冷徹なコンクリートが教えてくれる。
俺はゆっくりと腰を下ろし、
二度と見ることのない、狭い空を見上げた。
星さえ届かない都会の闇が、
重たい毛布のように、すべてを優しく塗りつぶしていく。
二度と見ることのない、狭い空を見上げた。
星さえ届かない都会の闇が、
重たい毛布のように、すべてを優しく塗りつぶしていく。
未練はない。
唯一あるとすれば、この結末を語る相手が
自分自身しかいないことくらいか。
唯一あるとすれば、この結末を語る相手が
自分自身しかいないことくらいか。
「悪くない……」
呟きは、夜風にさらわれて消えた。
俺は目を閉じ、最後の一呼吸を、
冷たい静寂の中に預けた_
俺は目を閉じ、最後の一呼吸を、
冷たい静寂の中に預けた_