眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

『午前二時のラスト・ワルツ』

日記

午前二時の街は、静かに冷めていきます。
裏路地のバーの看板だけが、
まるで疲れた娼婦の口紅のように、
かすかに赤く明滅しておりました。
あなたの残したウィスキーは、
琥珀色のまま、氷を溶かして、
もう誰も知らない場所へ沈んでいきました。
私の愛は、そのグラスの縁(ふち)に
静かにこびりついた、ただの汚れのようです。
「さようなら」とは申しません。
ここには、別れを告げる時間も、
それを聞き届ける男も、もういないのですから。
トレンチコートの襟を立てて、
煙草の煙をひとつ、夜空へ逃がします。
悲しみなど、ただのノイズに過ぎません。
重たい愛を抱えて歩くには、
この街の夜は、少しだけ優しすぎました。
さあ、夜明けまで、もう少し。
あなたのいない愛の行方など、
誰も知りたくはないのでしょう。
雨が降れば、すべて流れていくはずです。
綺麗に。
まるで、最初からなかったかのように。
……それもまた、いいでしょう_


#日記広場:日記