眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

面倒な依頼者

日記

封筒の中身は、ただの紙切れではない。
そこに記された「標的」も、「目的」も、
この巨大な虚無という歯車を回すための、小さな欠片にすぎない。
依頼人が語る大義名分を、俺はただの振動として聞き流す。
正義が勝つのではない。
ただ、声の大きい方が「正義」というラベルを貼るだけだ。
世相という名の集団催眠が、
個の輪郭を溶かし、家畜の群れへと変えていく。
俺が引き受けるこの「仕事」は、
その茶番劇の舞台裏を、ほんの少しだけ汚す行為だ。
意味などない。
救いなど、最初からこの世のどこにも存在しない。
因果の鎖が、音を立てて絡み合う。
俺はその鎖の一部でありながら、
同時に、その鎖を見つめる冷徹な「無」でありたい。
「……勝手にしゃべっていろ」
男の背中を見送りながら、
俺は、手の中の「業」をそっと握りしめる。
光も闇も、等しく無価値だ。
ただ、この指先に残る確かな達成感だけが、
俺が今、ここに在ることを証明している。


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