眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

錆びた鍵の行方

日記

「もう、いいの」
その声は、雨音よりも静かに、
俺の胸に冷たい杭を打ち込んだ。
追おうとすれば、届いたはずだ。
その細い肩を抱き寄せ、
嘘でもいいから「行くな」と、
喉元まで出かかった言葉を飲み込む。
追いかけないのは、誇りじゃない。
ただ、追った瞬間に、
俺たちのすべてが「間違い」に変わるのが怖かった。
お前が残していった、
使い道のない合鍵がひとつ。
カウンターの上で、
街灯の光を跳ね返して冷たく笑っている。
「去る者は追わず」
独りごちた言葉は、安っぽいアルコールに溶け、
喉を焼く痛みだけを真実にする。
開いたままのドアから吹き込む風が、
お前の温もりを根こそぎ奪い去っていく。
俺はただ、消えかけた煙草を指に挟み、
もう二度と開くことのない、
あの日の扉を見つめていた_


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