眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

面倒な依頼者

日記

扉の向こう側で、そいつはまだ「正義」や「効率」について喋り続けている。
分厚い封筒をテーブルに置くその手は、自分の優秀さを疑いもしない男のそれだ。
「君にしか頼めない。報酬は弾む」
使い古された台詞が、部屋の湿った空気をさらに重くする。
そいつが求めているのは解決じゃない。
自分の選んだ駒がいかに完璧に動くか、それを特等席で眺めたいだけだ。
俺は煙草に火をつけ、紫煙越しに書類を眺める。
並んだ条件、緻密すぎるスケジュール、自分へのリスペクトを強要する脚注。
それは依頼書という名の、自分勝手な脚本だった。
「俺はあんたの自尊心を磨く道具じゃない」
喉元まで出かかった言葉を、苦いコーヒーと一緒に飲み込む。
この手のタイプは、断れば「理解できないお前が悪い」と騒ぎ立て、
引き受ければ「俺の指示が良かったからだ」と吹聴する。
窓の外では、野良猫がゴミ捨て場を漁っている。
あいつらの方が、よっぽど高潔な仕事をしているぜ。


#日記広場:日記