眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

孤影 ― 砂の礼節 ―

その他

夜が深まるにつれ、世界は平坦になってゆきます。
私を包むこの空気には、もう何の湿り気も残されてはおりません。
ただ、乾いた風が、私の頬を他人事のように撫でていくだけです。
かつて守ろうとした約束も、いつか流したはずの涙も、
すべては遠い砂漠の出来事のように思われます。
私には、誰かを恨むほどの熱も、
自分を許すほどの寛大さも、持ち合わせてはいないのです。
差し出した手は、空(くう)を掴むためにあるのではありません。
ただ、そこにある空白を確かめるために。
私の輪郭は、この冷えた闇と同化し、
私という存在さえ、ひとつの記号へと削ぎ落とされてゆきます。
「さようなら」という言葉すら、贅沢に過ぎるのでしょう。
何も持たず、何も残さず。
私はただ、一歩ずつ、確実な沈黙の方へと歩みを進めます。
私の背後に伸びる影。
それは、私に従順な、唯一の沈黙です。
どうぞ、お構いなく。
私はこのまま、夜の終わりを見届けに行くだけですから。


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