眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

鋼鉄のブルース — エタへの鎮魂歌3

その他

深夜のキッチン、冷えた琥珀色の液体。
魂の叫び(ソウル)はもう、どこへも届かない。
エタ、あんたの歌声は
かつて夜の街を焼き尽くすほどの熱を持っていた。
だが今は、静寂という名の認知症
あんたの記憶を、一行ずつ丁寧に消していく。
「あの日」のステージ、スポットライトの眩しさ、
男たちの溜息、そして愛したはずのメロディ。
すべては霧の向こう側。
真っ白なキャンバスに塗り替えられた頭の中に、
音楽の居場所なんて残っちゃいない。
追い打ちをかけるように、白血病が牙を剥く。
誇り高きディーヴァの血管を、
冷たい沈黙が、音も立てずに支配していく。
泥沼のような人生を、歌い飛ばしてきた。
ドラッグ、刑務所、激しい恋。
どんな絶望だって、あんたの「At Last」にかかれば
極上のブルースに変わった。
だが、最後に立ちはだかった敵は、
怒鳴ることも、歌い返すこともできない
「空虚」という名の真っ白な怪物だ。
あんたはもう、自分が誰だったかも覚えていないかもしれない。
けれど、スピーカーから流れるその声は、
今も俺たちの胸を抉り続けている。
記憶が消えても、魂は消えない。
消えゆく意識の淵で、あんたは何を聴いている?
誰もいないフロアに、ただ一滴。
重たいブルースが、静かに零れ落ちた。


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