眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

組詩『あえかなる葬列』

人生

── 獣、森、そして星のしじまへ ──
Ⅰ. 獣たちの落日
風は いちどきに ひるがえり
あかるい雲の あわいに 消えた
遠い けものたちの 足おとは
いまは ひそやかな 祈りのようだ
金のたてがみは 夕陽に とけて
草のなかに しずかに 横たわる
きらめく瞳も やがて とざされ
深い 眠りの 淡彩(パステル)になる
Ⅱ. 追憶の森
森は ひそかに ひかりを ぬぎ
あわい 霧の なかに 紛れる
きみの わらい声は いまはもう
風が さらう 音のない 楽譜
しずかに ゆれる 梢(こずえ)のむこう
きみの 細い 指さきの ゆくえ
みどりの 波間を さまよいながら
透きとおる 午後を 編んでいた
Ⅲ. 星のしじまへ(月光の終曲)
あえかな 月の ひかりが
森の なきがらに 降りそそぎ
きみの 面影の ひとみも
いまは 露の きらめきに
銀の 糸を ひくような
夜の 静かな 弔いの調べ
星の しじまは いよいよ 深く
すべてを 蒼い 底へと 沈めて

[エピグラフ]
「窓をひらけば、そこにはもう森はなかった。
ただ、いちどきに吹きすぎた風のなかに、
獣たちのたてがみと、きみのわらい声だけが、
パステルの粉(こな)のように、しずかに散っている……


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