眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

銘柄のない夜

日記

氷が溶ける音を
時計の秒針だと思い込んで
もう三時間が過ぎた
正しさが 眩しすぎるこの街で
俺はわざと 影の濃い路地を選ぶ
真っ直ぐ歩けば 早く着くのは知っているが
最短距離で手に入る幸福なんて
安物のライターより 信用ならない
「どうして そんなに 捻くれているの」
かつての女が 煙草の煙越しに聞いた
俺は 答えの代わりに
冷めたコーヒーを 飲み干しただけだ
裏切られる前に 裏切るのではない
期待される前に 背を向けるだけだ
優しさは 劇薬と同じで
適量を間違えれば 魂がふやけてしまう
綺麗な花には 水をやるが
俺の喉を潤すのは 泥の混じった雨でいい
誰にも理解されないことを 誇りに思うほど
俺はもう 若くはないが
誰かに理解されることを 恐れるくらいには
まだ 臆病なままらしい
バーボンに 嘘をひとつ溶かして
明日という 招かれざる客を待つ
真っ当な奴らが 夢を見ている間に
俺は 自分の足跡を
丁寧に 踏み潰して歩くことにしよう_


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