眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

路地裏に置き去り

日記

雨は止まない。だが、奴の言葉よりは清潔だ。
薄暗い街灯の下、絡みついてくるのは湿った空気と、
正体不明の「自意識」を振りかざす、救いようのない道化師。
「お前、俺が誰だか分かってんのか?」
「普通、こういう時はさ……」
論理も美学もない、ただのノイズ。
奴が必死に守ろうとしているのは、
砂で作った城よりも脆い、ちっぽけなプライドだ。
男の美学。
それは、掃き溜めのような言葉に、一瞥もくれない強さのことだ。
泥濘を歩く時、いちいち泥に文句を言う奴はいない。
俺は奴の視線を、硝子細工でも見るように透過させた。
言葉を返すのは、弾丸がもったいない。
「……悪いな。俺の辞書には、お前を書き込む余白がないんだ」
踵を返し、闇に溶け込む。
背後で喚き散らす声は、遠ざかる電車の音にかき消された。


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