眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

さよならの対価

その他

冷たい雨のなか、お待たせして申し訳ありません。
ここであなたと向き合うのも、これが最後になりますね。
傘は差さないでください。
あなたの美しい横顔が、雨粒で滲んでしまうのは忍びないですが、
今の私には、その涙を拭う資格さえ残されていないのです。
思えば、随分と遠いところまでご一緒してしまいました。
あなたの歩幅に合わせようと、必死に背伸びをしていた日々が、
今ではひどく懐かしく、そして場違いなほどに輝いて見えます。
ですが、お聞きください。
私の背後にある闇は、もうこれ以上、あなたを連れてはいけないのです。
ここから先は、私一人の「片道切符」で事足ります。
どうか、振り返らずにお戻りください。
私のことなど、湿ったアスファルトが乾く頃には忘れていただければ幸いです。
薄情な男だとなじってくださっても、一向に構いません。
……おや、お顔を上げてください。
そんなに悲しい顔をされては、私の覚悟が雨に溶けてしまいそうです。
お元気で。
あなたのこれからの人生に、二度と私のような影が差しませんように。
それでは、失礼いたします。


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