眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

独歩行:帰還

日記

夜明けの気配が背中に迫る
街が息を吹き返す前に
錆びついた階段を上り
鍵穴に冷えた鉄を差し込む
扉の向こうにあるのは
微かな埃の匂いと
使い古された沈黙だけだ
外套を脱ぎ捨て、椅子に深く身を沈める
濡れた靴を脱ぐとき
ようやく俺は、張り詰めていた皮膚を脱ぎ捨てる
ここでは誰も俺を追わず
誰とも言葉を交わす必要はない
窓の外では、世界が白く塗り潰されていくが
この部屋だけは、夜の残滓を繋ぎ止めている
琥珀色の液体をグラスに注ぎ
氷が溶ける音を、唯一の友として聴く
生き延びたのではない
ただ、今日という一日を
闇の中へ葬り去っただけだ
瞼を閉じれば
この隠れ家さえも、やがて夢の中に消えていく
次の夜が来るまで
俺は、ただの「無」に戻る


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