眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

泥濘の清算

日記

終わってみれば
手元に残ったのは、湿った領収書と
ひどく汚れた靴の先だけだった
雨上がりの熱気が、濡れた路面を燻り
春陽炎がアスファルトを毒々しく這い回る
視界の端で、守り抜いたはずの「事実」が
不格好に歪んで見えた
あいつを裏切り、こいつを黙らせ
指先には、まだ泥の混じった不快な感触が張り付いている
これが、正義や悪と呼ぶにはあまりに安っぽい
俺が食い繋ぐための「日常」だ
「……帰るか」
喉の奥で呟いた声が、湿った空気に重く沈む
陽炎の向こう側、揺れる街並みは
何事もなかったかのように平然と息を吐いている
俺はただ、震えそうになる膝を隠し
歪んだ光の断層を切り裂くように
重い足取りで、駅の改札へと向かった_


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