眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

硝子の雨と、消えた残響

日記

雨が、すべてを塗り潰そうと降っている。
あいつが逝ってから、この街の夜は
ただ冷たいだけの、ただの暗闇になった。
ジュークボックスの片隅。
指先でなぞる、埃をかぶったレコード。
もう二度と、新しい傷跡を刻むことのない
ただの黒いプラスチックの円盤。
あんたはいつも、魂を削りながら歌っていた。
まるで、明日など来ないと言わんばかりに。
むき出しの絶望と、歪んだ愛の残骸。
それを、俺たちは「ブルース」と呼んで崇めていた。
だが、歌が終われば、そこにあるのは静寂だけだ。
ステージの灯りが消えたあとの、
凍りつくような、ただ一つの孤独。
バーボンを喉に流し込んでも、胸の穴は塞がらない。
あいつのシャウトが、耳の奥でまだ鳴っている。
泣いているのか、怒っているのか。
それとも、ようやく自由になれたと笑っているのか。
引き金は引かれた。
弾丸は、俺たちの心を撃ち抜いたまま。
エタ。あんたがいない夜は、
あまりにも、寒すぎる。


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