眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

渇いた檻

日記

5月だというのに、風は砂を孕んでいた。
アスファルトは焼きついて、
歩くたびに、靴底が悲鳴をあげる。
ここには、潤いなど最初から存在しない。
太陽は天の真ん中で、
逃げ場を失った俺を冷酷に見下ろしている。
世界全体が、巨大な砂漠のようだ。
通りを行き交う群衆の影さえも、
熱波に焼かれて、ただの蜃気楼に化ける。
喉を焼くのは、一杯の安いバーボン。
だが、どれだけ煽っても渇きは癒えない。
この街の誰もが、自分だけの砂丘に篭り、
互いの声すら届かない場所で、干からびていく。
孤独とは、水のない井戸の底だ。
叫んでも、響くのは乾いた壁の反響だけ。
5月の早すぎる熱砂に埋もれながら、
俺は、自分が生きていた証拠さえ、
風に掻き消されていくのを感じていた。


#日記広場:日記