眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

失われた星々の夜に

ココロとカラダ

五月のまんなかの つめたい夜に
ぼくは ひとりで たたずんでいた
窓のそとには かえらない青い闇と
こぼれおちる星屑の かすかなため息ばかり
風は はるかな忘却のように
ぼくの頬を つめたく撫でてゆく
そこにあったはずの きみの面影(おもかげ)
呼びかける声は 風にかき消され
ぼくは だまって闇を見つめていた
幸福(しあわせ)は きっとこんな風に
ぼくらの指を すり抜けてゆくもの
古い歌集の 白ページのすみに
押し花にされた 小さな薄紫の花のように
星屑は いまも降りつづけている
だれもいない肩に つめたい光の粒をのせて
夜が あかるい朝につづくことさえ
いまはただ 耐えがたい約束のようで
ぼくのてのひらの からっぽの冷たさだけが
この消え入るような夜の たしかなしるし


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