眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

濁流のブルース

日記

窓を叩きつける硝子(ガラス)の雨
街灯がひとつ、水たまりに溶ける
バーボンを煽り、煙草(タバコ)に火をつけば
くたびれたブルースが、俺の背中を撫でた
奴は静かに、しかし確実にやってきた
風は軋(きし)み、夜の輪郭を削り取っていく
外では台風が、すべてを吹き飛ばそうと牙を剥く
だが、俺の心は微塵(みじん)も揺れちゃいない
ドアの鍵を確かめ、コートの襟(えり)を立てる
吹き荒れる暴風雨(あらし)の中へ踏み出す準備はいい
失うものなど、最初から何ひとつありゃしなかった
あるのは、この胸に響く泥まみれの旋律だけ
吹き飛ばせ、この痛みを
根こそぎ持っていけ、やり場のない苛立ち(いらだち)も
台風の目の中は、嘘のように静まり返っている
俺はそこで、最後のブルースを口ずさむ
嵐が去ったあとの、冷たいアスファルトを踏みしめ
夜明けの光に、小さく煙を吐き出す
言い訳は、すべて風がさらっていった
俺はただ、次の街へと歩き出すだけさ


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