眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

石の街の記憶

小説/詩

古い窓からは 港の波がみえた
きみはしづかに 絵の具の箱をひらき
見慣れたレンガの 翳(かげ)るゆくへを
だまりながら ただ見つめていた
人びとの声は 風のやうに通りすぎ
坂道には つめたい雨がふりそそぐ
食べるための日々の にがさのなかで
きみはひそやかに 光をあつめていた
いまはもう 筆をおいた部屋のなか
まぶたを閉じれば あざやかにひらく
あの夏の日の 白くかがやく尖塔(せんたふ)
それはだれも知らない きみだけの画集
こころのなかに建つ 美しい幻影(まぼろし)
夕暮れの街に やさしくあかりが灯る_


#日記広場:小説/詩