眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

闇へ溶ける足音

日記

午前四時十五分。
雨の路地裏は、まるで底のない黒い沼だ。
お前の震える声も、すがるような視線も。
すべては激しい雨音のなかに、深く沈んでいく。
お前は俺のすべてを売った。
たった三十枚の、冷たい銀貨のために。
俺は一度も振り返らない。
お前がその場に崩れ落ちる気配だけが、背中に届く。
差し伸べられた手も、濡れた絶望も。
今の俺にとっては、通り過ぎる風より軽い。
お前はこれから、その銀貨を抱いて一人で震えればいい。
存在を失ったお前の世界には、もう朝など訪れない。
裏切りの代償は、孤独だ。
一歩、歩を進めるごとに。
お前の泣き声が、遠く、小さくなっていく。
街灯の光すら届かない、路地の奥。
傘もささず、ただ静かに歩き続ける。
黒い夜が、濡れたコートをそっと包み込んだ。
そのまま、闇の一部になり、完全に消える。


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